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ピックアップアーティスト(Pick up artist)とは?その歴史を紐解く

いつだって、アメリカは日本の先を歩んできました。
 
日本独自の技術や文化は当然あるものの、流行りものの多くは、日本がアメリカを真似たもの。
 
でも僕は、このハングリーな追い越せ追い抜け精神けっこう好きです。
 
見知らぬ女性に女性に声をかけ、魅了する。
 
俗にナンパと呼ばれる行為もパイオニアはアメリカでした。
 
ピックアップアーティストという言葉を皆さん聞いたことがあるでしょうか?
今回はアメリカで、ピックアップ(ナンパ)というカルチャーがどのように醸成されたのか、ご紹介します。
 
 

前提〜言葉の意味

ご存知ではない方向けに、前提としてそもそもの用語を定義します。
 

ピックアップアーティスト

日本でいういわゆるナンパ師。見知らぬ女性と知り合い、魅了することを主な目的とする。pick-up artist であることから、PUAと呼ばれることが多い。
 

ピックアップコミュニティ

オンライン上で形成されるピックアップアーティストのコミュニティのこと。
メルマガやブログ、フォーラム形式等多用な形態で存在し、アメリカではこういったオンラインコミュニティが非常に数も多く、発達している。
 
日本でも最近サロンみたいなやつありますよね。ああいうイメージです。seduction(誘惑)communityとも呼ばれている。
 
 

ピックアップカルチャー発展の歴史

近代において、最初にピックアップが注目をされたのは1970年代でした。
 
 
この頃、最初のピックアップアーティストと呼ばれるEric Weberが「How To Pick Up Girls!」という本を出版したのです。
 
その他にもAlbert ElliやRoger Conwayといった人物も、ピックアップに関する本を出版しています。
 
 
とはいえ、この頃はまだどちらかというと彼らのような独立した著者が登場したのみで、複数人で情報交換を行うコミュニティは誕生していませんでした。
 
 
一番最初のピックアップコミュニティは、Ross Jeffriesという人物とその生徒たちによって1980年代後半に組成されたといいます。
 
Ross Jeffriesは自身でワークショップを開き、「speed seduction」と呼ばれるテクニックを伝播していきました。同時に本も出版しています。本はもちろんのこと、当然ワークショップも有料でしたので、このへんはもうビジネス(お金設け)目的ということだったのでしょう。
 
一方で、コミュニティといえど、当時はPCやインターネットも普及しておりませんので、かなり規模の小さいグループだったであろうことは想像に難くありません。
 
 
不特定多数の自由な意見交換はまだまだ難しい時代だったんですね。
 
「オンライン」コミュニティという意味では、発端はRoss Jeffriesの生徒である、Lewis De Payneが1990年代半ばに開設した「alt.seduction.fast」というグループでした。
 
ディスカッションフォーラムやメルマガを活用し、ピックアップに関する様々なテクニックの共有が世界中で可能となったのです。
 

 

その後も彼に続き、ぽつぽつとピックアップ界に先駆者というかカリスマというべきか、先頭に立つものが現れ、オンラインコミュニティを形成します。
 
 
ですが、業界発展の火付け役となり大多数の人々に認知されるきっかけとなったのが、1999年に放映された「Magnolia」というドラマです。
 
 
なんとこのドラマ、先に紹介したRoss Jeffriesをモデルにしたとされている主人公を、あのトム・クルーズが演じているのです。ピックアップに関するストーリーのようで、私も見たことはないのですが、ぜひ見てみたいですよね。
 
 
そして、更に決定的な出来事が2005年に起こります。
 
 
日本語訳版も発売されている伝説のナンパバイブル「THE GAME」がジャーナリストであるNeil Straussによって出版されるのです。
 
 
これを機に、ピックアップコミュニティは世間に爆発的に広まります。その後「The Game」はニューヨークタイムスベストセラーリストにも掲載され、2007−2008年にはピックアップアーティストの日々を紹介したテレビ番組まで放送されています。
 
 
かくしてピックアップコミュニティは、大衆的とはさすがに言えないまでも、広く知られたムーブメントとなるのでした。
 

まとめ

日本が影響を受けたかは正直微妙

(冒頭と話が矛盾しますが)このアメリカで発展したピックアップカルチャーがあったからこそ、日本がそれを真似して今のナンパ業界があるのかというと微妙な気もしますよね。
 
 
先に発展したのがアメリカだということは間違いないですが、日本がそれを真似したという印象はそこまでなくて、独自の発展を遂げてきたとは思います。
 
 
正直ナンパなんてものは、江戸時代とかはるか昔も含め、いつの時代もあったでしょうし、世の年頃メンズたちは手法こそ違えどやってきた行為だと思われます。
 

アメリカがすごいのはいち早くビジネスにしている点

上記を踏まえ、考えてみると、ナンパっていうのは世間的に誉められた行為でないながらも、男女という関係がある以上起こりうる事象であって、アメリカがすごいのはそれをインターネットの台頭とともにいち早くビジネスにしたことなのではないでしょうか。
 
 
日本でも最近「ナンパ講習」みたいな怪しいやつがありますが、アメリカじゃRoss Jeffriesが1980年代にやってるわけですからね。
 
 
どんな業界でもそうですが、消費する側じゃダメです。消費を生み出す側にならないと。アメリカではそういった思考の持ち主が、日本より多く存在するのかもしれません。
  
 
いかがでしたでしょうか。今回はアメリカのピックアップアーティストについてのお話でした。途中ご紹介した「THE GAME」は単純に読み物としても面白いのでぜひ、読んでみてください。