某日 某街
その日、僕はいつもより気合を入れていつもの街に降り立った。
お相手は、少し前の合コンで知り合った子。
気合をいれているのはもちろん、その子が美女だからである。
それこそ血で血を洗うモンスターハンターのような合コンをたくさんしてきた僕だが、その合コンは珍しく「当たり」だった。可愛い、素直にそう思った。
合コン当日は健全に解散だったわけだが、会の途中で密かに距離を縮めるのが大得意な僕は、なんなく今日のアポを調整し、当日を迎えた。
いつものお店へin。
いつもと変わらない話をふんふん聞くスタイル。
途中で突っ込んだり、いじったり、盛大に褒めたりする。
向こうも楽しそうだ。
そして美女と飲むのは、やはりこちらも楽しい。
いつもお店をout。
呼吸をするかのように手をつなぐ。
抵抗はまるでない。
しかしここで
「どこ行くの?行かないよ?」
と早々にまさかの一発目のグダ。
いつもなら気にも留めない。だけどその日は違った。
次の一手は、無数に頭にあったけど、心のどこかの自分がそれを全力で止めていた。
駅まで相手を見送り、解散した。
美女を失う覚悟は持てない
というわけ今回は文字通り、まだまだ美女を失う覚悟は持てないなと思った次第です。
ご存じのとおり、この界隈では、女性、とくに美女には媚びてはいけないというあまりにも有名な常識があります。
なぜなら、媚びたアプローチなんて、女性は腐るほど受けているから。
他のメンズと自分を差別化することができないからです。
自分は別にあなたじゃなくてもいい。あなたほどの美しさでも、他に相手をしなきゃいけないもっと美しい女性が周りにはいる。
そういった立ち居振る舞いやマインドが、男のモテ度をすこぶる引き上げるわけです。
そんなの義務教育かよっていうくらい頭に刷り込まれているのに、いざ美女を、「失う覚悟を持って攻めるか攻めないか」の判断を迫られた時、攻めることはまだできませんでした。
まさに、嫌われる勇気を持てるか否かなのです。
もしかしたら麻痺してる
きっと大多数の人が思うであることが、別に一回目で抱かなくていいじゃんってことでしょう。
誤解を恐れず自身を持って言うと、それはもう、
おっしゃるとおりです。
たしかに変な義務感があるのは間違いないなと自分でも実感しました。
そういう意味では感覚が麻痺してると思います。
というか悲しいことに、ナンパ師は基本的に感覚が麻痺しています。
だけど声を大にして言いたいのは、順番は大事ではないと思っているということ。
付き合う前にしちゃいけないなんて誰が決めたんでしょう。
そもそも付き合うって何?
順番が前後しても、出会いがどこであっても、ちゃんと幸せに暮らすカップルや夫婦はたくさんいます。
食いつきはすこぶる良かったりする
主張が二転三転して恐縮ですが、それでも初回アポで攻めすぎないようにすると食いつきはすこぶる良かったりします。どっちやねん。
なので個人的にはしばらくは、この子は素晴らしい、と思ったら、変に無理はしないようにするというのを意識していこうと考えています。
もちろんジャブは打ちますが。
非モテコミットしてもいいじゃない。人間だもの。
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